病理医は直接患者さんと接触する機会は少ないが、患者さんから採取されたすべての組織や臓器、あるいは細胞などを詳細に検査・診断して病気を確定し、治療方針の決定に寄与する病理診断を担当しています。また、不幸にして死亡された患者さんではご遺族のご承諾のもとに病理解剖を行い、診断や治療の適否、病気の原因や広がりなどの検討を行います。
当科の病理診断は国立大学法人・東京医科歯科大学医学部附属病院・病理部と連携し最新の病理検査技術と優れた病理専門医集団と共同してきわめて精度の高い病理診断を行っており、患者さんの的確な治療と直結しています。また、当院が埼玉県指定のがん診療指定病院として癌重点化と拡充を図っており、がん医療、特に外科治療に欠かせない術中迅速診断を担当しています。特に、肝臓・胆道・膵臓癌や胃癌などの消化器癌、乳癌のセンチネルリンパ節などの術中迅速診断が盛んに行われています。これらは外科切除が十分か否かの判定、あるいは余分な治療を行わないようにするためにも必要なもので、がん医療には欠かすことのできないものです。
小池 盛雄 日本病理学会/日本専門医機構 病理医
昭和40年 | 東京医科歯科大学医学部卒業 |
昭和45年 | 東京医科歯科大学大学院医学研究科修了し、医学博士の学位取得後、国家公務員共済組合虎の門病院病理科、自治医科大学助教授、都立駒込病院病理科医長・部長を経て、平成12年に東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科教授就任。医学部長を歴任。 |
平成24年 | 秀和総合病院病理診断科部長となる |