上部消化管・下部消化管の治療を前提とした精密検査(拡大内視鏡)と早期癌の内視鏡的切除術を中心に診療を行っております。
- ・拡大内視鏡:80~100倍まで拡大率をあげて、病変を観察することができます。通常の内視鏡では観察・評価困難な粘膜微細構造(腺管開口部)や毛細血管パターンを詳細に観察し、病変の評価(早期癌の進行度診断など)を行います。現在では、消化管早期癌治療前の必須検査であり、拡大内視鏡を行うことで質の高い診断を提供できます。小さな大腸ポリープの内視鏡的切除を除き、原則として拡大内視鏡を行い、過不足のない治療を選択できるよう努めております。
- ・内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD):20mmを超える大きな早期癌も、分割することなく一括切除が可能な内視鏡治療です。従来は確実に一括切除が可能なサイズは10-20mm程度で、20mm以上の病変は分割して内視鏡切除するか外科手術を行っていました。内視鏡で分割して切除すると再発の可能性が否定できませんが、ESDで過不足なく一括切除を行うと再発の可能性が極めて低くすることが可能です。ガイドラインなどに従い、適応を有する食道・胃・十二指腸・大腸の早期癌に加えて、咽頭癌の一部に対してもESDを行っております。
- ・上部消化管内視鏡(咽頭、食道、胃、十二指腸)、下部消化管内視鏡(大腸)の診断および治療を行っており、主に消化管早期癌の診断および治療に注力しております。
- ・消化器病センターを構成する消化器内科と外科の連携のもとに、精度の高い診断を行い、根治性を維持した上で可能な限り身体に負担の少ない低侵襲治療を行っています。
- ・特殊な器械を要する咽頭癌の一部を除き、消化管(咽頭、食道、胃、十二指腸、大腸)の早期癌は、ガイドライン上(もしくは専門的見地から)内視鏡治療の適応があると判断される病変は、原則として全例ESDを中心とした内視鏡治療を行っています。
- 部長
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吉田 達也(よしだ たつや) H2卒
日本外科学会 外科専門医・指導医
日本消化器外科学会 消化器外科認定医
日本内視鏡外科学会 技術認定医(消化器・一般外科)、評議員
日本消化管学会 胃腸科認定医・専門医
日本食道学会 食道科認定医
日本臨床外科学会 評議委員